2009年12月31日木曜日

野菜工場の市場は爆発する瞬間がある。

最初、野菜工場と聞いたときに、途上国で作れるものを先進国で作ってもなと思った。

ただ世界で人口が爆発するなか、水をどう作るかが中東やラスベガスなどの人口が増える砂漠化が進んでいる都市で起きている。中国の人口の多いとしでも起きるだろう。

ダメだと思った理由をもう少し分析してみると、
1.途上国の賃金は低いまま。
2.船の運賃は重油なのでエネルギーで上がることはない。
3.枯渇するのは水よりも石油やガスなどのエネルギーでは。

特に、エネルギーが貴重なのにエネルギー使ってどうすると思っていた。
しかし、原子力の利用という視点から見ると考え方が変わる。

夜間の原子力のエネルギーを利用すれば3の問題はなくなる。
エネルギーを水として保存するのはかなり効率がよい。(いつか生産するのであれば)
水でもっともエネルギーを使うのは農業だ。
そう考えると、野菜工場の需要は増える可能性が高い。
ただ工場を中心に広がるので、半導体のようにかなり安くなる市場のように見えるし、水も足りないわけでなく、局所的に足りないわけだから、たくさん水のある地域で農業すればいいのではとも思う。

参考
Can nuclear solve the global water crisis?
韓国の企業連合:UAEの原子炉建設契約を獲得-200億ドル規模

2009年12月26日土曜日

2050年には68億人から91億人に人口は増加する。

人口動態はこれから50年の間にどのように変化していくのだろうか?
先進国では人口は緩やかに減少し、逆に途上国では人口はどんどん増える。途上国では人口が増加しているため若年層の失業率が非常に高く、仕事がなく生きれないから反政府組織や犯罪組織に関わる人も増える。治安の悪化は開発のリスクをもたらし、投資への高いリターンが求められる高金利の社会を作り上げる。

アフリカでもザンビアやコンゴは非常に資源が豊かだが、人口動態・非常に低い治安・インフラ不足。。昨年の資源高のときに少しは投資されているだろうが、人口増加と治安の問題はこれからますます悪化するに違いない。

もちろん二酸化炭素の削減などできるはずがない。途上国の開発のほうが国連にとっても優先順位が高い。なぜなら、世界中の人が十分なカロリーを摂取するだけで莫大なエネルギー(二酸化炭素の排出)が必要になるに違いない。

1945年から今まで世界人口は25億人から約70億人へと約3倍ほどになった。それを支えたのは資本主義による効率的な投資だ。石油ショックの後も社会を発展させるために頭を振り絞り発展してきた。
金属でも石油でも今までは、比較的にリスクの低い地域で生産されていた。戦後、エネルギーのセキュリティの重要さについてほとんど考える必要がないような状況が続いた。
しかし、これからはアフリカでの開発が必要だ。

以前は冷戦と核の恐怖に晒されていたがそれを乗り越えた。僕は経済が歴史を決めていると思うので、今回の問題はかなり乗り越えるのが難しそうに見える。

2009年12月1日火曜日

通貨高と国債増発でも国債価格は変わらず。。。

 最初、円が90円くらいだと日本の輸出産業は勝てないから、これ以上円高になることはないかなと思った。経済が維持できないからだ。でも実際には円高が進行。

輸出産業と円は短期的に関係ないのだ。

日本は債権国。中高年のお金を持っている人のポジションが海外資産を買っている状態なのだ。彼らが、退職し日本で暮らしていくなら円を買うことになる。

当たり前だが、債権国であるためには、
海外が買っている円資産<日本が買っている海外資産
であるということだ。日本がお金持ちだから海外の資産を買っているわけでなく、日本より海外の方が円ベースで儲かる投資先が多いからそうなっている。

円高にも関わらず、まだ日本は債権国であるなら、
・もっと債権国になって(海外資産を買って)円安になるか。
・円高になって、債権国でなくなる(海外資産を売って)かだ。

前者は発散するから続かない。が、ある程度は進む。

・日本がデフレで海外がインフレで為替がそのままだと、円ベースでの日本の物価は世界と比べて下落。
・円高になると、円ベースでの日本の物価は世界と比べて上昇。

均衡がとれるから上の二つは同時に進行する。

デフレだから円高。円安にすればデフレは解消。
ただ日本の外貨準備は増え、そのポジションを解消するためには円高になる。
リスクはなくならず、ただ移動するだけ。

金融政策だけで簡単に解決する方法はなさそうだと改めて思う。

これからのシナリオとしては、
・「円安」海外資産が割安なので買う。
理由は、
・国内企業の業績より海外企業の業績のほうがよい。
・円が高いので今までより海外資産が割安。
これだけの理由で「円安」になるなら、最初考えていた国内企業の輸出産業にとってよい水準の為替に変わると考えていい。

でもそうならないのは、
・収入の減った人が投資・貯蓄を減らし、国内で消費。(景気悪化と退職)
・日本国債買うだけでリターンは十分。
まだ日本の金融資産が増えているのなら前者の理由は間違いで、後者の影響が非常に大きい。ただ人口動態の影響で前者の影響もでてくるはず。

シナリオとしては、海外の市場金利がそのままなら
1.貯蓄率が上昇し、日本の消費はかなり落ち込む。そして、貯蓄した資産が海外へ投資。円安になる。GDPはぐっと減る。
2.生活するためのお金を日本に引き戻し、貯蓄率は低下。円高はそのままで、日本の輸出産業は海外へのポジションシフトを進める。株式市場はさらに下落。
3.貯蓄率はそのまま、日本の消費はゆっくり落ち込む。円高はじわりと上昇。国債は売れる。海外投資家は日本市場からグッバイ。
海外の市場の金利が上昇すれば、これとは別の形に。どちらにしても相対的には世界から置いてけぼりになるシナリオしか思い浮かばない。