2009年10月9日金曜日

松井証券の社長は日本株に悲観

記事元 ロイターニュース

日本の株式市場の展望について「大いに悲観的」との見方を示した。個人や外国人投資家の売買が細り流動性が低下していることや、デフレの進行が予想されることが、株式投資から資金を遠ざけると話した。

 10年前と今とで一番大きく異なるのは、人口動態と国の財政の悪化にあるあると思う。(もちろん世界と同様グローバリズムによる影響も受けているが)
 このような中で結果としてなにが起きているのか考えてみると
・日本国債の長期金利は非常に低い(米債が3.4%くらいなのに対して日本債は1.3%程度)。
・日本の金融資産の8割は50歳以上のお金持ちが持っている。
・日本の金融資産は昔から保険と年金への割合が高い。
・2008年から人口が減少しており、労働人口は人口より速いペースで減少する。
・日本の金融資産は1500兆円。
・地方債もあわせた日本の債権の合計は1000兆円超。
・日本の債権の国内保有率は9割くらい。

 日本の国債は、日本の政府との関係の強く低リスク資産を求める年金機関や保険機関によって買われているのだろう。今年に入ってからは日銀でも企業の債権の購入を行っており、また公的機関の株のポジションは増えていた。これから訪れるのは株の買い手である年金機関や保険機関の国債や株のロングのポジションが増えて流動性が低下してくる。そしてだんだん株価が下がっていく局面だと思う。もちろん株価が下げているときは債権金利の上昇局面もくるかもしれない。そうなったときは、企業への資金も激減し、日本の歳入全部が国債の金利支払いになるだろうから、逆にそのような事態ではない形で問題が表面化するかもしれない。
 日本の経済のアンカーとなっているのは輸出産業だ。通貨が下がれば輸出産業の株価収益率は劇的に上がる。そうすれば株価が割安になり日本にお金が流れる。
 どちらにしてもお金をただで手に入れることはできず、積み上げたリスクは時を重ねるごとに大きくなるに違いない。これは資本主義の力学だと思う。日本国債の金利の上昇という形で現れるか、日本の通貨の下落によって現れるか、ほかの方法で現れるかは分からないが問題は表面化する。
 またその時期も労働人口が急速に減るこの10年の中で起きるに違いない。

 ただいったん価格が下げ続ければどこかから上昇が始まることも確か。日本経済も同じことが言えるに違いない。
 日本経済のアンカーになるようなソフトウェアの企業を作る夢はなんとしても叶えたい。

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