アメリカでも以前CDOが流行った背景には、MMFや年金や保険機関などのお金はたくさんあるけど、安全なものしか買えないといった需要にあったのだと思う。
日本でもこの20年金融資産が増えたけど、その背景には団塊世代が50代・60代になったのが大きいと思っている。もっとも人口の多い世代が一番お金が貯まる時期にあるのだから当然金融資産が増える。アメリカでも同様の子供ブームがあり、日本ほど極端でないが人口動態に波がある。
そのようななかで2000年くらいから世界的に投資するためのお金に溢れ、そのお金を持っている投資家にあったCDOなどがよく売れ、そのお金がさらに経済にお金を生み出したのだと思う。
そして、資産価値が上がったら、固定化されている資産を流動させると儲かるので、そういう流れが2000年中盤で起きる。アメリカだけでなく欧州でもアメリカ以上に土地の価格が上がってるのでやり方は違うかもしれないけど同じことが起きているはず。
では、次はどういう展開か?
単に資産価値が上がった調整なら国債という形で安全なものしか買えない資金を集め、必要なセクターにお金を流せばいい。国債でなくても中央銀行のバランスシートを大きくするという方法もある。
この5年、2015年までの期間に大きく人口の動態は変化するが、お金が減るのはまだ先。そういう意味で中期的には楽観視できるのではと思う。ギリシャの国債の金利が上がれば、ほかの国が調達して流してあげればいい。ギリシャの人口は100万人ほど。
固定化された資産が上昇する局面になれば今ある問題はすべてそのときは解決する。
残った5年後の課題は、先進国の競争力の低下、人口動態によるお金の変化、資源の確保だ。当たり前だけど環境なんて問題はない。それは100年先の話。
ここでもう一度、国債と中央銀行のバランスシートの増大で防ぐ。これを続けるしかない。
ただ日本等では以前よりお金が余らなくなると思う。そうするとこの戦略がとれなくなる可能性もある。。
でもなんだかんだ他の国がある程度お金をだすだろう。短期的にはだせば復活して儲かる。
得するところはどこか?
先進国のマネーに関係なく成長できる新興国のセクター・自国の金利やマネーに関係なく世界に展開できる先進国のセクターがこれからも伸びる。
人口動態の影響もあり、固定的な資産の上昇では儲かるサイクルが短く、成長できないのではと思う。