2009年7月17日金曜日

ウィナー過程とランダムウォーク

長さが
{\Delta}t
の期間がN期あるとする。この時の加法過程をzとし、以下のように定義する。
z(t_{k+1})=z(t_{k})+{\epsilon}(t_{k})\sqrt[]{{\Delta}t}

t_{k+1}=t_{k}+{\Delta}t

この過程は1次対象ランダムウォークと呼ばれる。ただし、
{\epsilon}(t_{k})
は平均0、分散1の標準正規確率変数である。
確率過程の差分は、
z(t_{k})-z(t_{j})=\sum^{k-1}_{i=j}{\epsilon}(t_{i})\sqrt[]{{\Delta}t}

これは、正規確率変数の和なので、同然同分布で期待値は0。分散は、独立かつ同分布であることから、
var\[z(t_{k})-z(t_{j})\]=E\left[\sum^{k-1}_{i=j}{\epsilon}(t_{i})^2{\Delta}t\right]^2=(k-j){\Delta}t

つまり分散は2点間の時間の差に完全に一致する。
ここで区間が重ならないとき、上の確率過程の差分は独立である。
このようなことから
{\epsilon}(t_{k}){\rightarrow}0
とすると、
dz={\epsilon}(t_{k})\sqrt[]{dt}

上の式が存在し、ウィナー過程と呼ぶ。
1.初期値が0。
2.ウィナー過程の区間が重ならないとき、独立
3.任意のs<tについてz(t)-z(s)が平均0、分散t-sの正規確率変数となる。
(4.確率1で、見本関数(経路)が連続。)
このウィナー過程を拡張してやると以下が成り立つ。
dx(t)=adt+bdz


\{{\sigma}W_{t}+bt\}_{t=>0}
という形の確率過程を一般化されたBrown運動と呼ぶ。また
S_{t}=S_{0}exp\left({\sigma}W_{t}+bt\right)

とうい形の確率過程を幾何Brown運動という。
*性質1,2,4及び定常増分性を満たすような確率過程は、一般化されたBrown運動に限られる。

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